シンギュラリティサロン #39 島崎 秀昭「脳の理論の過去・未来:ベイズ脳仮説からニューラルエンジンへ」

講演
13:30-15:00 講演: 「脳の理論の過去・未来:ベイズ脳仮説からニューラルエンジンへ」
15:00-15:30 自由討論

講師 
島崎 秀昭 (京都大学大学院情報学研究科 特定准教授)

定員 100名(先着順・入場料無料 ※会場のナレッジサロンの規約により、18最未満の方は参加できません。また18歳でも高校生は参加できません。ご了承ください。)

講演概要
本講演では脳の理論的理解を目指してきた計算論的神経科学・理論神経科学の発展の歴史を,それを支える主要な実験結果や他分野との関わりとともに紹介する.自然刺激への適応に基づく古典的な認識の理論から,外界のモデルを脳の中に持つとするベイズ脳仮説,そして環境に対する働きかけを推論の枠組みに取り入れ認識と行動の統一的理解を目指す自由エネルギー原理.これらがどのような実験事実に基づき(あるいは基づかず)構築され,情報理論・機械学習・統計物理といった他分野とどのような関わりのなかで発展してきたかを解説し,今後の展望を述べる.発展的試みのひとつとして動的にベイズ推論を実現する脳を情報論的なエンジンとして扱い,注意・意識的体験を含む脳の高次機能の説明を試みる新しいパラダイム「ニューラルエンジン仮説」を紹介したい.

参考文献
島崎秀昭. 認識と行動の適応原理. 日本神経回路学会誌 (2018) 25(3) 86-102
島崎秀昭. ベイズ統計と熱力学から見る 生物の学習と認識のダイナミクス 日本神経回路学会誌 (2019) 26(3) 72-98

主催
シンギュラリティサロン

共催
株式会社ブロードバンドタワー、一般社団法人ナレッジキャピタル

シンギュラリティサロン #37 浅川 伸一「自然言語処理と画像処理における最近の注意モデル」

講演
2019/09/22 (日)
13:30-15:00 講演: 「自然言語処理と画像処理における最近の注意モデル」
15:00-15:30 自由討論

講師 
浅川伸一 (東京女子大学 情報処理センター)

定員 100名(先着順・入場料無料)

講演概要
 昨年, 自然言語処理分野では人間を凌駕する性能のモデルが複数提案され た。これらに関するおびただしい数の解説論文や記事が書かれている。 これは 2014 年に画像処理分野で畳み込みニューラルネットワークが人間を超える 性能を示し,アルファ碁が人間の世界チャンピオンを破った事件と比肩しうる出来 事であろう。本発表では, これら自然言語処理分野で注目を集めている注意モデルについて展 望を与えることを試みる。注意は,認知心理学,神経心理学, 生理学などの分野で知見が蓄積されてきた。 たとえば注意にはボトムアップ型とトップダウン型の注意が存在し,神経対応物も見いだされている。 これらの知識と最近の自然言語処理分野で提案された注意モデルとを比較し整理することは意味があると考え る。

主催
シンギュラリティサロン

共催
株式会社ブロードバンドタワー、一般社団法人ナレッジキャピタル

シンギュラリティサロン #36 甘利 俊一「脳と人工知能:シンギュラリティは起こるのか?」

講演
2019/07/07
13:30-15:00 講演: 「脳と人工知能:シンギュラリティは起こるのか?」
15:00-15:30 自由討論

講師 
甘利俊一 (理化学研究所栄誉研究員、東京大学名誉教授)

定員 100名(先着順・入場料無料)

講演概要
 人工知能が素晴らしい発展を遂げ、 産業構造と文明を変えるかもしれないとまでいわれている。では、 どのような文明が待っているのだろうか。本講演では、 人工知能の研究の歴史から始め、人工知能、 深層学習の素晴らしい発展を見るとともに、今のAIの問題点を考 察する。今のままでは、これは人の知能にはるかに及ばない。 その克服の方向を探るには、脳の仕組みに学ぶ必要がある。

 脳は、永年の進化の歴史が生み出した傑作である。 その仕組みを垣間見るとともに、 人工知能がまだ汲み取っていない、脳の機能を調べよう。 脳は心を宿し、意識を作り出した。 人間の脳は神経回路網を用いて、 外部の入力からその先を素早く予測する。 プレディクションである。しかしそれだけではない。 重要なことは意識に上らせ、 他の多くの情報を統合しながらじっくりと吟味する。 これがポストディクションである。今の人工知能にはこれがない。

 ロボット(人工知能)は心を持つだろうか。人は、 社会生活を行う進化の過程で心を発展させ、共感を持つに至った。 しかし心は不条理である。ロボット(人工知能)は、 人の心の働きを理解し、それに合わせることはできる。しかし、 ロボットは合理的、論理的で、 それ自身が悲しんだり喜んだりする振りはできても、 そのような無駄はしない。

 これから、人工知能が人類の知能を超え、 人間を不要のものとするシンギュラリティが訪れるのか、 その前に人類の文明は何をしなければいけないのかを考えよう。

主催
シンギュラリティサロン

共催
株式会社ブロードバンドタワー、一般社団法人ナレッジキャピタル

シンギュラリティサロン #35 乾 敏郎「感情生成の設計図:自由エネルギー原理を基礎に」

講演
2019/06/22 (土)
13:30-15:00 講演: 「感情生成の設計図:自由エネルギー原理を基礎に」
15:00-15:30 自由討論

講師 
乾 敏郎(追手門学院大学)

定員 100名(先着順・入場料無料)

講演概要
自由エネルギー原理(Free Energy Principle)は、知覚・認知・運動・注意・感情・意思決定・思考をつなぐ大統一理論である(Friston, 2010; 乾, 2018, 2019)。自由エネルギー最小化は、Helmholtzの無意識的推論とFristonの能動的推論によって実現される。前者は知覚の、後者は運動の原理である。
本講演では、まず感情が生まれる脳-身体アーキテクチャーについて説明する。ついで自由エネルギー原理によっていかに感情という機能が説明できるかを考察する。

文献
Friston, K. (2010) The free-energy principle: a unified brain theory? Nature Reviews Neuroscience, 11, 127-138.
乾 敏郎(2018)感情とはそもそも何なのか-現代科学で読み解く感情のしくみと障害-,ミネルヴァ書房
乾 敏郎(2019)自由エネルギー原理 -環境との相即不離の主観理論- 認知科学(執筆中)

主催
シンギュラリティサロン

共催
株式会社ブロードバンドタワー、一般社団法人ナレッジキャピタル

シンギュラリティサロン#34(東京第31回) 吉田 正俊「自由エネルギー原理と視覚的意識」

名称: シンギュラリティサロン @東京 第 31 回公開講演会
日時: 2019年6月8日(土) 1:30pm 〜 4:00pm
会場: 大手町サンケイプラザ 3 階
主催: シンギュラリティサロン
共催: 株式会社ブロードバンドタワー
講師: 吉田 正俊 (生理学研究所 認知行動発達機構研究部門 助教)
演題: 『自由エネルギー原理と視覚的意識』

講演概要:
フリストンの自由エネルギー原理では、外界に関する生成モデルと現在の認識から計算される変分自由エネルギーを最小化するために、1) 脳状態を変えることによって正しい認識に至る過程 (perceptual inference) と 2) 行動によって感覚入力を変えることによって曖昧さの低い認識に至る過程 (active inference) の二つを組み合わせていると考える。
本講演の前半では自由エネルギー原理について、我々が視線を移動させながら視覚像を構築してゆく過程を例にとって、簡単な説明を試みる。本講演の後半では、このようにして理解した自由エネルギー原理を元にして「自由エネルギー原理と現象学に基づいた意識理論」を提唱する。この理論において意識とは、 自由エネルギー原理における推測と生成モデルとを照合するプロセスそのものであり、イマココでの外界についての推測と非明示的な前提条件の集合である生成モデルとが一体になって意識を作り上げている。この考えはフッサール現象学における意識の構造についての知見と整合的である。
定員: 100名
入場料: 無料
聴講者: 小林 秀章 (記)
https://peatix.com/event/676133
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シンギュラリティサロン #33「意識をめぐる大冒険」(ジャパンスケプティクス共同開催)

概要
2019/03/10
13:30 – 14:10 講演1「意識は情報かアルゴリズムか? -20年後の意識のアップロードに向けて-」
渡辺 正峰氏 (東京大学大学院工学系研究科 准教授)

14:10 – 14:50 講演2「意識の理論を構築するための共通のフレームワーク」
大泉匡史 (株式会社アラヤ 基礎研究グループ マネージャー)

14:50 – 15:00 休憩
15: 00-15:40 パネルディスカッション「意識をめぐる大冒険(仮題)」

 登壇者
  渡辺正峰
  大泉匡史
  小林秀章 (セーラー服おじさん)

 モデレータ
  松田卓也(神戸大学名誉教授、シンギュラリティサロン主宰)

15:40 – 16:00 交流会

定員 100名(先着順・入場料無料)

講演概要

講演1「意識は情報かアルゴリズムか? -20年後の意識のアップロードに向けて-」
渡辺 正峰氏 (東京大学大学院工学系研究科 准教授)

 意識は一体何から生まれるのか。哲学者のチャーマーズは、すべての情報が意識を生む(「情報の二相理論」)と主張し、神経科学者のトノーニは、統合された情報にのみが意識を生む(「統合情報理論」)と主張している。最大の問題は、これら「意識の本質」にまつわる仮説を検証する術を我々が持たないことだ。素直に考えれば、意識を有する脳を用いて仮説群を検証すべきところだが[1,2]、生体である宿命から、仮説検証に必要な「意識の本質」の抽出が許されない。無理に抽出しようとすれば、今度は脳が死んでしまう。

 この壁を乗り越えるべく、機械へと意識を宿す試み、すなわち、アナリシス・バイ・シンセシスによって意識の本質へと迫る手法を取り上げる。ここで必須となるのは、機械の意識を検証する手法である。空気がなければ飛行機械の開発がままならないように、人工意識の検証法なくして、アナリシス・バイ・シンセシスによる意識の探求は成立しない。

 そこで、機械の意識を検証する手法として「人工意識の脳接続主観テスト」[3,4]を提案する。当該機械を自らの脳に接続することにより、自らの意識をもって機械の意識を”味わう”。ただし、人工網膜や人工鼓膜によっても感覚意識体験が生じてしまうように、単に脳に機械を接続すればよいというものではない。テストの可否を握るのは、機械に意識が宿った場合にのみ、脳との間で感覚意識体験が共有される機械と脳の接続のあり方だ。ヒントとなるのは、ロジャー・スペリーによって二つの意識が共存することが示された分離脳である。

 また「人工意識の脳接続主観テスト」を思考実験として用いることにより、情報に意識が宿るとするこれまでの仮説群の問題点を指摘し、その代案として、神経アルゴリズム(生成モデル)が意識を生むとする自身の仮説[5]を紹介する。

 最後に意識の機械への移植について議論する。上記、主観テストの方法を用いて機械と脳を接続し、いくつかの仮定が正しかったなら、20年後の意識のアップロードも視野に入ってくる。

[1] Watanabe, M., K. Cheng, Y. Murayama, K. Ueno, T. Asamizuya, K.
Tanaka and N. Logothetis (2011). “Attention but not awareness
modulates the BOLD signal in the human V1 during binocular
suppression.” Science 334(6057): 829-831.
[2] Watanabe, M.; Nagaoka, S.; Kirchberger, L.; Poyraz, E.; Lowe, S.;
Uysal, B.; Vaiceliunaite, A.; Totah, N.; Logothetis, N.; Busse, L. et
al.: Mouse primary visual cortex in not part of the reverberant neural
circuitry critical for visual perception. (in revision)
[3] Watanabe, M. (2014). “A Turing test for visual qualia: an
experimental method to test various hypotheses on consciousness.” Talk
presented at Towards a Science of Consciousness 21-26 April 2014,
Tucson: online abstract 124
[4] 渡辺正峰(2017)「脳の意識 機械の意識」中央公論新社
[5] 渡辺正峰(2010)「意識」『イラストレクチャー 認知神経科学―心理学と脳科学が解くこころの仕組み』村上郁也編、オーム社

講演2「意識の理論を構築するための共通のフレームワーク」
大泉匡史 (株式会社アラヤ 基礎研究グループ マネージャー)

意識の科学的研究が本格的に始まったのは1990年代頃からで、 神経科学者を中心に様々な実験的知見が集められ、意識研究は大き く前進した。しかしながら、未だに意識の本質的な理解には程遠い 状況である。この状況を打破するためには、 実験事実の蓄積だけではなく、実験事実を統一的に説明し、さらに 新しい現象を予測する力のある理論が必要である。現在、様々な意 識の理論が提唱されているが、そもそも意識の理論とはどのように 構築されるべきかに関して、共通のフレームワークが不足している と思われる。本講演では、意識の統合情報理論を一つの雛形として 考え、意識の理論を構築するための共通のフレームワークを提案す る。このフレームワークを元にして、意識の理論は今後どのように 構築され、検証されるべきか、そして理論の果たすべき役割とは何 かを議論する。最後に、意識の理論を元にして、 人間以外の動物の意識、あるいは機械の意識はどう評価されるべき かを検討する。

主催
シンギュラリティサロン
ジャパンスケプティクス

共催

株式会社ブロードバンドタワー、一般社団法人ナレッジキャピタル

シンギュラリティサロン #32 浅田 稔「人工痛覚回路はシンギュラリティか?」

講演
2018/12/01
13:30-15:00 講演: 「人工痛覚回路はシンギュラリティか?」
15:00-15:30 自由討論

講師 
浅田 稔 (大阪大学大学院工学研究科 教授)

定員 100名(先着順・入場料無料)

講演概要
近年の深層学習に代表される人工知能の興隆はめざましく, 人間のあらゆる能力を超えていく勢いである.しかしながら, BigData, GPGPUに代表される巨大なデータ量と莫大な計算資源の支援が必要で, 量で圧倒する力づくの感がある.これに対し,人間は,エネルギー効率( これは他の種と共有)がよいばかりでなく,量と異なる質の問題,すなわち「心」 の課題をもっており,身体性や社会性が大きなカギであり. 現状の深層学習が不得意な部分である.本講演では,人工システムに痛覚回路を埋め込むことで, 痛みの感覚,他者の痛みへの共感,さらにモラル, 倫理感へと発展する思考実験を検討し,来るべき共生社会のありかたを議論する.

主催
シンギュラリティサロン

共催
株式会社ブロードバンドタワー、一般社団法人ナレッジキャピタル

シンギュラリティサロン#31 大泉 匡史「意識の統合情報理論から意識の理論の創り方を考える」

名称: シンギュラリティサロン #31
日時: 2018年9月15日(土) 1:30pm 〜 4:00pm
場所: グランフロント大阪・ナレッジサロン・プレゼンラウンジ
主催: シンギュラリティサロン
共催: 株式会社ブロードバンドタワー
   一般社団法人ナレッジキャピタル
講師: 大泉 匡史氏 (株式会社アラヤ マネージャー)
演題: 『意識の統合情報理論から意識の理論の創り方を考える』

講演概要:
意識の統合情報理論 (IIT) とは、意識の量 (意識レベル) と意識の質 (クオリア) を、ネットワークの中の情報と統合という観点から数学的に定量化しようとする試みである。IIT は、深い睡眠時に意識が失われるのはなぜか、視覚と聴覚のクオリアの違いは何によって決まるのか、複数の意識 (例えば二人の人間の脳) の間の境界はどのように決まるのか、脳の中の意識の座はどこかといった問題に関して、統一的な説明と予測を与える。IIT はまだ発展途上の理論であり、実験的な検証が十分に成されているわけではない。しかしながら、IIT を意識の理論の一つの雛形として考えることで、意識の理論とはどのように創るべきかを考えることができる。

本講演では IIT を通して、意識の数理的な理論はどう創るべきか、そしてそれをどのように検証していくべきかを議論する。また、IIT が人間の意識だけでなく、他の生物の意識、そして人工知能の意識を理解する上で、どのように役に立ち得るかを議論したい。
定員: 100名
入場料: 無料
聴講者: 小林 秀章 (記)
https://ss31.peatix.com/
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シンギュラリティサロン#30 渡辺正峰「『人工意識の脳接続主観テスト』が切り拓く意識の科学のこれから」

『シンギュラリティサロン #30』(7/21(土)) 聴講レポート

名称: シンギュラリティサロン 第 30 回公開講演会
日時: 2018年7月21日(土) 1:30pm ~ 4:00pm
場所: グランフロント大阪・ナレッジサロン・プレゼンラウンジ
主催: シンギュラリティサロン
共催: 株式会社ブロードバンドタワー、
   一般社団法人ナレッジキャピタル
講師: 渡辺 正峰氏 (東京大学大学院工学系研究科 准教授)
演題: 『「人工意識の脳接続主観テスト」が切り拓く意識の科学のこれから』
講演概要:

研究対象としての「意識」は、長らく哲学と科学の間を彷徨ってきた。意識の仮説を検証する術を我々が持たないためだ。素直に考えれば、意識を有する脳を用いて仮説群を検証すべきところだが、生体である宿命から、仮説検証に必要な「意識の本質」の抽出が許されない。無理に抽出しようとすれば、今度は脳が死んでしまう。ここで「意識の本質」の候補をあげるなら、哲学者のチャーマーズは、すべての情報が意識を生む (「情報の二相理論」) と主張し、神経科学者のトノーニは、統合された情報のみが意識を生む (「統合情報理論」) と主張している。

拙書『脳の意識 機械の意識』(中公新書) ではこの壁を乗り越えるべく、機械へと意識を宿す試み、すなわち、アナリシス・バイ・シンセシスによって意識の本質へと迫る手法を取り上げた。ここで必須となるのは、機械の意識を検証する手法である。空気がなければ飛行機械の開発がままならないように、人工意識の検証法なくして、アナリシス・バイ・シンセシスによる意識の探求は成立しない。

私が提案するのは、「人工意識の脳接続主観テスト」[1]である。当該機械を自らの脳に接続することにより、自らの意識をもって機械の意識を“味わう”。ただし、人工網膜や人工鼓膜によっても感覚意識体験が生じてしまうように、単に脳に機械を接続すればよいというものではない。テストの可否を握るのは、機械に意識が宿った場合にのみ、脳との間で感覚意識体験が共有される機械と脳の接続のあり方だ。ヒントとなるのは、ロジャー・スペリーによって二つの意識が共存することが示された分離脳である。検証の原理が指し示されることにより、意識の科学が「真の科学」(仮説提案と仮説検証の繰り返しによる本質の追求) へと昇華することが期待される。

最後に「人工意識の脳接続主観テスト」を思考実験として用いることにより、情報に意識が宿るとするこれまでの仮説群の問題点を指摘し、その代案として、神経アルゴリズム (生成モデル) が意識を生むとする自身の仮説 [2] を紹介する。
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