シンギュラリティサロン#41「5周年特別企画」

2015年2月にナレッジキャピタルで産声をあげた「シンギュラリティサロン」。まだ「AI」や「シンギュラリティ」といった言葉がまだ一般人に耳慣れない時期に、いち早く「AI社会の到来」を啓蒙し、人工知能・脳科学研究の最前線にいる講師を招いて、各分野の基礎知識やユニークな知見、最新情報を紹介してきた同サロンは、日本のシンギュラリティ・コミュニティの草分けであり、現在も多方面に刺激を与え続けています。

この度、シンギュラリティサロンの活動が5周年を迎えることを記念して、主要メンバーによる鼎談と、松田卓也先生による記念講演を企画しました。皆様のご参加をお待ちしております。

■第1部 特別鼎談

13:30-14:30 特別鼎談「シンギュラリティサロンの5年間を振り返る」

登壇者
松田卓也、塚本昌彦、小林秀章 (セーラー服おじさん)

司会

根本茂、保田充彦

概要
過去5年間にシンギュラリティサロンで紹介・議論された40以上の講演を振り返りながら、 それぞれのテーマの意義や論点、登壇者が関心のある領域についてコメントします。

■第2部 記念講演

14:30-15:30 記念講演「脳腸相関と汎用人工知能」 

講師 

松田卓也 (シンギュラリティサロン主宰、神戸大学名誉教授)

講演概要

日本語には「腹黒い」とか「腹蔵なく話す」とか、心は腹にあるような表現が多い。昔の日本人はそう考えていた。
英語でもガット・フィーリング(腸の感覚)という言葉があり、直観を意味する。しかし近代医学は心は腹ではなく頭にあることを明らかにした。

しかしここ10年ほどの研究によると頭は腹に大きく影響されていることがわかってきた。これを脳腸相関という。
さらに腸は腸内細菌により大きく影響されていることも明らかになった。それを合わせて脳腸マイクロバイオーム相関という。
マイクロバイオームとは人体と共生している微生物のことである。
腸には膨大な数の神経細胞があり、腸は第二の脳とまで呼ばれることがある。この第二の脳はマイクロバイオームの影響を受けている。
ネズミや人間の感情、気分、意思決定などは腸内細菌により大きく規定されているのである。さらにうつ病、自閉症、パーキンソン病、アルツハイマー病などの脳の病気も腸内細菌により大きく影響されている。だから脳のことを考える場合、腸の存在を無視することはできない。

汎用人工知能が人間のように考える人工知能であるとすれば、論理的思考の部分は大脳新皮質の動作を真似れば作ることができると考えられる。
しかし感情の部分まで作り込もうと思えば、腸を含む体全体を与えなければならないのだろうか?

本講演では脳腸相関と心、感情について述べる。

定員 
120名(先着順・入場料無料 ※会場のナレッジサロンの規約により、18最未満の方は参加できません。また18歳でも高校生は参加できません。ご了承ください。)

主催

シンギュラリティサロン

共催

株式会社ブロードバンドタワー、一般社団法人ナレッジキャピタル