シンギュラリティサロン#54「意識研究の地図をつくる」

シンギュラリティ(技術的特異点)とは、将来、 人工知能の能力が人類のそれをはるかに超え、 その結果として科学技術が猛烈なスピードで発展しはじめるときのこと。人間を超越する「超知能」が生まれたとき、 人類の歴史はどこへ向かっていくのでしょうか。

今回のシンギュラリティサロンは、哲学者・新川拓哉をお招きし、「意識」をテーマにお話いただきます。さまざまな意識の理論を整理することで、「意識研究の地図」を明らかにする試みです。乞うご期待!

■開催日時と申込み

【日時】2021年11月20日(土) 13:30〜15:30

【方法】YouTube Liveでのオンライン配信

【参加費】 無料

【定員】なし

■タイムスケジュールと概要

13:30 – 13:40 冒頭挨拶と講師紹介

13:40 – 14:40 講演 「意識研究の地図をつくる」

【講師】新川 拓哉 (にいかわ たくや)氏 
    神戸大学 人文学研究科 講師

プロフィール
1986年生。2015年北海道大学文学研究科思想文化学専攻博士後期課程修了。日本学術振興会特別研究員PD(千葉大学)、日本学術振興会海外特別研究員(パリ高等師範学校)を経て、2020年より神戸大学文学部講師。

専門分野:心の哲学(特に意識の哲学、知覚の哲学)
意識をめぐる哲学的諸問題を専門にしています。特に、意識の価値論と知覚的意識の形而上学に分析哲学的なアプローチで取り組んでいます。その他にも、科学者と共同で実験現象学や心理学の研究も行っています。さらに最近では、ヒト脳オルガノイドをめぐる倫理問題にも取り組んでいます。演習では、意識の哲学や知覚の哲学の文献の読解を通じて、心や意識の謎を解きほぐす楽しさを味わってほしいと思っています。
http://www.lit.kobe-u.ac.jp/faculty/takuya-niikawa.html

【講演概要】
ここ30年ほどで意識研究は急速に進展したが、研究全体の見通しはきわめて悪い。その理由の一つは、意識研究の学際化が進み、異なる学問領域でさまざまな意識の理論が提案されてきたため、それらの理論間の関係が不明瞭であり、比較検討が難しいところにある。この問題を解決するため、この講演では「問いとアプローチ」を中心に意識研究の整理を試みる。具体的には、意識についての問いを定義論、現象論、認識論、存在論、価値論の五つに区分し、それぞれの問いに対する研究手法を列挙することで、意識研究全体の地図を描き出す。この地図に意識の理論を位置づけることで―つまり、それぞれの意識の理論がどの種の問いにどの手法を用いて答えているかを明らかにすることで―、意識理論の体系的な分類が可能になると期待できる。

14:40 – 15:30 座談会 

【登壇者 新川 拓哉 氏 + 松田 卓也氏(神戸大学 名誉教授)・塚本 昌彦氏(神戸大学大学院工学研究科 教授)・小林 秀章 氏(セーラー服おじさん)

【司会】保田充彦(株式会社XOOMS代表、ナレッジキャピタル・リサーチャー)

■シンギュラリティサロンとは

シンギュラリティサロンは、シンギュラリティに対する専門家、 一般市民の意識改革を促すべく、ナレッジサロンを 会場に2015年より講演や勉強会を重ねてきました。新型コロナウイルス「 自粛」後、2020年秋から、ナレッジキャピタル・SpringX超学校ONLINEでリアルとバーチャルを横断する新たなシンギュラリティサロンの活動を開始しました。こちらの「シンギュラリティサロン・オンライン(YouTube Live)」は、従来のシンギュラリティサロンの方向性を踏襲しつつ、「SpringX超学校ONLINE」よりも「コア」なテーマの講演と座談会をお届けします。

■お問い合わせ:シンギュラリティサロン事務局  admin@singularity.jp

主催

シンギュラリティサロン

共催

株式会社ブロードバンドタワー、一般社団法人ナレッジキャピタル