シンギュラリティサロン#62「予測符号化原理に基づく実ロボットの知能化と事例」

https://kc-i.jp/activity/chogakko/singularity/202207/detail20220713.php

開催日時
2022年7月30日(土) 13:30〜15:30

開催形式
YouTube Liveによるオンライン開催

参加費
無料

申し込み
不要

シンギュラリティ(技術的特異点)とは、人類がついてゆけないほどのスピードで科学技術が猛烈な発展をはじめるときのことを言います。その結果として人間を超越する「超知能」が生まれたとき、人類の歴史はどこへ向かっていくのでしょうか。

一般に機械学習はデータから「最適」な性能を持つモデル を作成することを最終目的とする。しかし実世界で活動する実ロボットにおいて、最適なモデルは定義不可能である。ここで、予測符号化の原理では、モデルの予測誤差を最小化するために、モデルの学習だけでなく、知覚と運動を実時間で適応させる方法論をとり、身体の存在が極めて重要となる。

本講義では、我々がScience Robotics (2022) 等で提案している「深層予測学習」の枠組みについて紹介する。この枠組みでは、実ロボット内の予測モデルが、過去の感覚と運動の経験をアトラクターとして内包し、外部の感覚と運動を「引き込む」ことで予測誤差を最小化する枠組みである。この深層予測学習を用いたロボット研究の成果と、複数企業との共同研究事例を紹介する。

講師

尾形 哲也 氏

早稲田大学理工学術院 基幹理工学部 教授

1993年早稲田大学理工学部卒業。日本学術振興会特別研究員、早稲田大学助手、理化学研究所脳科学総合研究センター研究員、京都大学大学院情報学研究科講師、同准教授を経て、2012年より早稲田大学基幹理工学部表現工学科教授。博士(工学)。2009年-2015年JSTさきがけ領域研究員、2017年より産業技術総合研究所人工知能研究センター特定フェロー。同年より日本ディープラーニング協会理事。2020年より早稲田大学次世代ロボット研究機構AIロボット研究所所長。IEEE ICRA2021 Best Paper Award In Cognitive Scienceなど受賞。