新春最初の公開講演会は、昨年、ベンチャー企業でありながら、Green500でトップ1からトップ3までを独占するという偉業を達成した株式会社PEZY Computingの代表取締役社長 齊藤元章様の講演でした。当日は、通常のサロンの2倍の座席を準備しましたが満席となり、皆様の興味の強さがうかがえました。齊藤様の講演も熱を帯びたものとなり、2時間近いご講演をいただき、質疑応答も含め2時間半超の熱い議論となりました。
講演内容は、収穫加速的進化がどのようにして社会を変化させていくかを
SDカードやレースゲームの画質など様々な例とともに、わかりやすく解説した後、具体的に、新エネルギーが生まれ、地産地消型になりエネルギーフリーに近づくと、農業、工業ともに生産性が劇的に向上するとともに、ものの価格が低下し社会が変化していくということを示されました。
また、シンギュラリティを起こす開発体制としてのスカンクワーク体制が適切であることを、熱核融合の開発の歴史におけるロッキードの小型熱核融合炉の重要性や最近のスパコン開発競争での大型化を例にわかりやすく説明していただきました。
最後に、シンギュラリティの先の形として、コネクトーム(100億個のニューロンと100兆個の接続)が全人類まで拡張されたアーススケールコネクトーム、銀河規模まで拡張されたギャラクシースケールコネクトーム、1500億個の銀河の密結合まで拡張されたユニバーサルスケールコネクトームという夢が広がる概念を提示されました。
(報告:根本茂)