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シンギュラリティサロン#30 渡辺正峰「『人工意識の脳接続主観テスト』が切り拓く意識の科学のこれから」

『シンギュラリティサロン #30』(7/21(土)) 聴講レポート

名称: シンギュラリティサロン 第 30 回公開講演会
日時: 2018年7月21日(土) 1:30pm ~ 4:00pm
場所: グランフロント大阪・ナレッジサロン・プレゼンラウンジ
主催: シンギュラリティサロン
共催: 株式会社ブロードバンドタワー、
   一般社団法人ナレッジキャピタル
講師: 渡辺 正峰氏 (東京大学大学院工学系研究科 准教授)
演題: 『「人工意識の脳接続主観テスト」が切り拓く意識の科学のこれから』
講演概要:

研究対象としての「意識」は、長らく哲学と科学の間を彷徨ってきた。意識の仮説を検証する術を我々が持たないためだ。素直に考えれば、意識を有する脳を用いて仮説群を検証すべきところだが、生体である宿命から、仮説検証に必要な「意識の本質」の抽出が許されない。無理に抽出しようとすれば、今度は脳が死んでしまう。ここで「意識の本質」の候補をあげるなら、哲学者のチャーマーズは、すべての情報が意識を生む (「情報の二相理論」) と主張し、神経科学者のトノーニは、統合された情報のみが意識を生む (「統合情報理論」) と主張している。

拙書『脳の意識 機械の意識』(中公新書) ではこの壁を乗り越えるべく、機械へと意識を宿す試み、すなわち、アナリシス・バイ・シンセシスによって意識の本質へと迫る手法を取り上げた。ここで必須となるのは、機械の意識を検証する手法である。空気がなければ飛行機械の開発がままならないように、人工意識の検証法なくして、アナリシス・バイ・シンセシスによる意識の探求は成立しない。

私が提案するのは、「人工意識の脳接続主観テスト」[1]である。当該機械を自らの脳に接続することにより、自らの意識をもって機械の意識を“味わう”。ただし、人工網膜や人工鼓膜によっても感覚意識体験が生じてしまうように、単に脳に機械を接続すればよいというものではない。テストの可否を握るのは、機械に意識が宿った場合にのみ、脳との間で感覚意識体験が共有される機械と脳の接続のあり方だ。ヒントとなるのは、ロジャー・スペリーによって二つの意識が共存することが示された分離脳である。検証の原理が指し示されることにより、意識の科学が「真の科学」(仮説提案と仮説検証の繰り返しによる本質の追求) へと昇華することが期待される。

最後に「人工意識の脳接続主観テスト」を思考実験として用いることにより、情報に意識が宿るとするこれまでの仮説群の問題点を指摘し、その代案として、神経アルゴリズム (生成モデル) が意識を生むとする自身の仮説 [2] を紹介する。
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シンギュラリティサロン#29 津田一郎「創発インタラクション:ダイナミクスが生み出す知の可能性」

  名称: シンギュラリティサロン 第 29 回公開講演会
  日時: 2018年6月2日(土) 1:30pm 〜 4:00pm
  場所: グランフロント大阪・ナレッジサロン・プレゼンラウンジ
  主催: シンギュラリティサロン
  共催: 株式会社ブロードバンドタワー、
     一般社団法人ナレッジキャピタル
  講師: 津田 一郎氏 (中部大学 創発学術院 教授)
  演題: 『創発インタラクション: ダイナミクスが生み出す知の可能性』
  講演概要:
     IoT 時代のヒトを取り巻く環境は熱浴的なものではなく複雑にネットワーク化されたものです。このような複雑系である環境に対して適応的に働きかけ情報を獲得するようなインタラクションとは何でしょうか。私たちは現在 JST の CREST プロジェクトにおいてこの問題に多角的に取り組んでいます。

     本講演では、プロジェクトの全体構成を概説し、特に私のグループで進行している研究について紹介します。鍵になる概念は典型的には脳の機能分化に見られるような拘束条件付き自己組織化で、これはプロジェクト全体の骨格をなします。
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シンギュラリティサロン@東京#25 松田 卓也「教育のシンギュラリティ」

  名称: シンギュラリティサロン@東京 第 25 回公開講演会
  日時: 2018年2月17日(土) 1:30pm ~ 4:00pm
  場所: リコー IT ソリューションズ株式会社本社
     晴海アイランド トリトンスクエア オフィスタワー X 42 階
  主催: シンギュラリティサロン
  共催: 株式会社ブロードバンドタワー、
     リコー IT ソリューションズ株式会社
  講師: 松田 卓也氏 (神戸大学名誉教授)
  演題: 『教育のシンギュラリティ』
  講演概要:
 人工知能とロボットの発達により、今後 10 ~ 20 年で多くの仕事が失われていくだろう。それを技術的失業と呼ぶ。それに伴って新しい仕事も生まれてくる。技術的失業をした人々は、より高度な新しい創造的仕事に移るか、あるいはより低賃金の既存の仕事に移るかしなくてはならない。高度な仕事に移るには、そのための技術を習得しなければならないが、それがどんなものかは今は分からない。言えることは、学校で学んだ技術や知識が急速に陳腐化していくことである。それを防ぐには、我々は常に学ばなければならない。真の意味での生涯学習である。既存の学校システムがそれに適するかは分からないが、やはり独学が重要になってくる。ここでは独学の一手法としてのオンラインコースの利用について紹介する。また教育の人工知能化についても論じる。

  定員: 100名
  入場料: 無料
  https://peatix.com/event/348978
  聴講者: 小林 秀章 (記)

【タイムテーブル】
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シンギュラリティサロン #28 中野 圭「なにわのシュルレアリストによるAIとアート」

講演
2018/02/10 (土)
13:30-15:00「なにわのシュルレアリストによるAIとアート」
15:00-15:30 自由討論

講師 
中野 圭(シュルレアリスト、大阪芸術大学 芸術学部 アートサイエンス学科 准教授、Facebook: 中野 圭 )

定員 100名+α(先着順・入場料無料)
※ご来場の際はナレッジサロン受付けで、シンギュラリティサロンに参加される旨、お伝え下さい。

講演概要
ICTが世の中に普及してから20年程経っており、最近ではAIの実用化についてもニュースなどからも伝えられている。深層学習、機械学習などの統計的な手法についてもユーザーレベルで利用できるツールについても幾つか紹介がなされている。
今年度はAIとアートをテーマに研究を行ってきたこともあったので、最新の技術動向とその活用例について発表する。
ボーカロイド技術の研究の中で10数年前から現在のAI技術の研究開発と作品制作を行ってきた経験からシュールレアリスム(超現実主義)がICTからAIまでを網羅したメディアアートにおいても有用であり、梅田駅などヨーロッパ諸国の地下鉄と遜色ない景観を保つ大阪において、「なにわのシュルレアリスト」を名乗る意義についても熱く語る。

主催
シンギュラリティサロン

共催
株式会社ブロードバンドタワー、一般社団法人ナレッジキャピタル

シンギュラリティサロン #27 松田 卓也「教育のシンギュラリティ」

講演
2018/01/14
13:30-15:00「教育のシンギュラリティ」
15:00-15:30 自由討論

講師 
松田 卓也(AI2オープンイノベーション研究所所長、神戸大学名誉教授)

定員 100名+α(先着順・入場料無料)
※ご来場の際はナレッジサロン受付けで、シンギュラリティサロンに参加される旨、お伝え下さい。

講演概要
人工知能とロボットの発達により、今後10-20年で多くの仕事が失われていくだろう。それを技術的失業と呼ぶ。それに伴って新しい仕事も生まれてくる。技術的失業をした人々は、より高度な新しい創造的仕事に移るか、あるいはより低賃金の既存の仕事に移るかしなくてはならない。高度な仕事に移るには、そのための技術を習得しなければならないが、それがどんなものかは今は分からない。言えることは、学校で学んだ技術や知識が急速に陳腐化していくことである。それを防ぐには、我々は常に学ばなければならない。真の意味での生涯学習である。既存の学校システムがそれに適するかは分からないが、やはり独学が重要になってくる。ここでは独学の一手法としてのオンラインコースの利用について紹介する。また教育の人工知能化についても論じる。

主催
シンギュラリティサロン

共催
株式会社ブロードバンドタワー、一般社団法人ナレッジキャピタル

シンギュラリティサロン #26 三宅 陽一郎「デジタルゲームが拓く人工知能」

講演
2017/12/16 (土)
13:30-15:00「デジタルゲームが拓く人工知能」
15:00-15:30 自由討論

講師 
三宅 陽一郎(株式会社スクウェア・エニックス テクノロジー推進部 リードAIリサーチャー)

定員 100名(先着順・入場料無料)
※今回の会場は、いつもの会場(ナレッジサロン)とは異なります。下記アクセス方法をご確認の上、お間違えがないようにお越しください。
アクセス:https://www.kc-space.jp/accessmap/conference/

講演概要
 知能は世界に対して相対的に形成されます。デジタルゲームにおけるプレイヤー以外のキャラクター(NPC)が持つ知能「キャラクターAI」は、構築された3次元空間の中で生きる、リアルタイムで、インタラクティブに反応する身体を持つ人工知能です。また、ゲーム全体を統御する「メタAI」は、ユーザーの心理を推定しながら、ゲームを動的に変化させます。さらに変化するゲームステージの環境をリアルタイムに地形解析によって把握する環境認識の「ナビゲーションAI」も発展しています。
 ゲームは「メタAI」「キャラクターAI」「ナビゲーションAI」3つの人工知能が協調するシステムとなっています。
 また近年では、ゲームの外の人工知能「自動テストAI」「自動デバッグAI」「自動ゲームバランシングAI」シミュレーションによる「自動パラメーター抽出」も発展し、ゲームは人工知能によって内側からダイナミックに躍動され、外側から安定化されます。本講演では、最新のゲームAIの全体像をお伝えいたします。

講師経歴
京都大学で数学を専攻、大阪大学(物理学修士)、東京大学工学系研究科博士課程を経てデジタルゲームにおける人工知能の開発・研究に従事。IGDA日本ゲームAI専門部会設立(チェア)、日本デジタルゲーム学会理事、芸術科学会理事、人工知能学会編集委員。共著『デジタルゲームの教科書』『デジタルゲームの技術』『絵でわかる人工知能』(SBCr)、著書『なぜ人工知能は人と会話ができるのか』(マイナビ出版)『人工知能のための哲学塾』(BNN新社)『人工知能の作り方』(技術評論社)『はじめてのゲームAI』(WEB+DB PRESS Vol.68)翻訳監修『ゲームプログラマのためのC++』『C++のためのAPIデザイン』(SBCr)最新の論文は『大規模ゲームにおける人工知能─ファイナルファンタジーⅩⅤの実例をもとに─』(人工知能学会誌 2017年、AI書庫にて公開)

主催
シンギュラリティサロン

共催
株式会社ブロードバンドタワー、一般社団法人ナレッジキャピタル

シンギュラリティサロン@東京#23 金井 良太「人工意識の話」

『シンギュラリティサロン@東京 #23』(10/21(土)) 聴講レポート 報告:小林 秀章

  名称: シンギュラリティサロン@東京 第 23 回公開講演会
  日時: 2017年10月21日(土) 1:30pm 〜 4:00pm
  場所: リコー IT ソリューションズ株式会社本社
     晴海アイランド トリトンスクエア オフィスタワー X 42 階
  主催: シンギュラリティサロン
  共催: 株式会社ブロードバンドタワー、
     リコー IT ソリューションズ株式会社
  講師: 金井 良太氏 (株式会社アラヤ 代表取締役)
  演題: 『人工意識の実現』
  講演概要:
     意識という主観的な現象も自然現象の一部であるから、自然法則に従っているはずであり、それが生じる何らかのメカニズムが存在するはずである。また、その機能的条件を満たす物理システムであれば、脳以外の物質的基盤からでも生み出すことが可能であろうと予想される。つまり、原理的には人工意識の構築は可能であろう。しかしながら、その本質的な条件が何であるかは、現時点では分かっていない。

     心理学や神経科学の研究から浮かび上がってきた意識の機能を分析することによって、意識の本質的な機能は「反実仮想的な状況の感覚表現を内的なモデルに基いて生成する能力」であるという仮説を構築した。これを「意識の情報生成理論」と呼ぶ。

     反実仮想の生成過程を現代的なニューラルネットワークによって実装することにより、人工意識のプロトタイプが構築できる可能性があると考えている。(要約: 小林)
  定員: 120名
  入場料: 無料
  http://peatix.com/event/309194
  聴講者: 小林 秀章 (記)

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シンギュラリティサロン #25 伊藤 恵理「航空管制✖️シンギュラリティ」

講演
2017/09/30 (土)
13:30-15:00「航空管制✖️シンギュラリティ」
15:00-15:30 自由討論

講師 
伊藤 恵理
(国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所 電子航法研究所 航空交通管制領域 主幹研究員)

定員 100名(先着順・入場料無料)
※今回の会場は、いつもの会場(ナレッジサロン)とは異なります。下記アクセス方法をご確認の上、お間違えがないようにお越しください。
アクセス:https://www.kc-space.jp/accessmap/conference/

講演概要
いま、この瞬間にも、世界の空には約6000機を超える航空機が飛行している。一機あたり150〜200人が搭乗していると仮定すると、常時100万人を超える人が空を飛んでいる試算になり、まさに天空の巨大都市だ。アジアの経済成長をうけて、航空需要はさらに増加すると試算されている。このような空の往来をシステム化するために、航空管制分野でもコンピュータによるオートメーションの導入が進められている。ハードウェア、ソフトウェア、そして人間社会が協働する社会システムである『航空管制システム』を実現するために、どのような技術的革新が進んでいるのか? 研究開発の最先端から、航空管制におけるシンギュラリティに迫る。

主催
シンギュラリティサロン

共催
株式会社ブロードバンドタワー、一般社団法人ナレッジキャピタル

シンギュラリティサロン #24 前野 隆司「受動意識仮説と幸せ」

講演
2017/09/23 (土)
13:30-15:00 「受動意識仮説と幸せ」
15:00-15:30 自由討論

講師 
前野 隆司(慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネージメント研究科教授)

講演概要

まず、意識に上る「自由意志」は無意識的な自律分散的過程の結果を追体験しエピソード記憶するための機能であるという受動意識仮説について述べる。次に、受動意識仮説と仏教の関係、幸せな心の状態との関係について述べる。

関連図書:『脳はなぜ「心」を作ったのかー「私」の謎を解く受動意識仮説』(ちくま文庫)
     『幸せのメカニズムー実践・幸福学入門』(講談社現代新書)